もう何年ぶりになるのかもわからないほど久しぶりのゲームレビュー。 恐らく5年ぶりといったところでしょうか。 さすがに社会人になるとマイナーゲームに手を出すことも少なくなり、 またハードの進化と共にソフトの方も全体的に質が良くなりレビューするに値するゲーム自体が減ったものです。 当サイトにおける「レビューするに値するゲーム」 @他のゲームにはない個性を持ったゲーム Aクソゲー、またはクソゲーに近いゲーム 最近はそれなりに形になってるゲームが多いので、なかなかクソゲーに出会わなくなりました。 ところで長年うちのサイトを見ている人は知っていると思いますが、私は大のクイズ好きです。 子供の頃からアニメよりもクイズ!歌番組やドラマよりもクイズ!3度の飯より・・・いやそれなら飯だな。 とにかくQさまやアタック25は欠かさず見ているほど。 当然ながらゲームセンターで有名なクイズマジックアカデミーやAnswer×Answerも嗜んでおります。 さらに家庭用ゲーム機のクイズゲームソフトも5つ所持しております。 ・THE クイズ ・クイズマジックアカデミーDS ・クイズマジックアカデミーDS2 ・なぞなぞ&クイズ 一答入魂Qメイト! ・このクイズ野郎っ!! 最初の「THE クイズ」のみ学生時代に買ったもので、残り4つは社会人になってから買ったもの。 ところが不安定なゲームばかりで、 THE クイズ→延々と4択クイズをやるだけ。シンプルシリーズなので仕方ないとは思うが。 クイズマジックアカデミーDS→カナの小文字と大文字が区別できない、予習を何度もやるだけでバグ、 難易度というよりも時間切れとの戦いとなる『書き取りクイズ』の存在など もう少しどうにかならなかったものか。 クイズマジックアカデミーDS2→文字の区別やバグは修正。『書き取りクイズ』は相変わらずだが質自体は安定。 なぞなぞ&クイズ 一答入魂Qメイト!→こっちが答えを入力し終わっても、NPCが回答を終わるまで待つ必要がある。 やたらと答えるのが遅く、テンポが非常に悪いのでやってられない。 (15分ほどプレイして投げた) とQMADS2以外はやってられない感じのものばかり。 それだけに内容を期待していた「このクイズ野郎っ!!」はどんな出来だったのか。 まあまともな出来だったらこんな前置きをするわけがないけれども。 クイズ自体について 基本となるクイズは4択。 簡単な問題から全く手の出ない難問までそろい、質は非常によかったと思います。 後に説明するシングルモード(ストーリーモード)でクリアできなくなるのを防ぐためか、 問題を有利に解くための『技』や、選択肢が工夫された問題といったものがあったりします。 後者の場合、例えば 問題 皆川おさむが歌ったことで有名なある動物をモチーフにした歌といえば「何のタンゴ」? A.黒犬 B.黒猫 C.白猫 D.黒豚 この答えが全くわからなかったとしても、 「選択肢の3つが黒だし、唯一違う『白』が『猫』だから『黒猫』が答えだ」 と推理することが出来ます。 もちろん全ての問題がこうなっているわけではないですが、それなりの割合でこのような問題が出るため、 QMAでドラゴン組⇔フェニックス組でループする程度の実力の自分でも、難問だらけになる後半に対応できたりします。 ただ、問題の難易度を不当に下げてるので一概にいいこととは思えませんが。 とにかく問題自体の質は(既に風化してしまっている時事問題を除けば)良いと思います。 良問を無にしたシステム さて早速シングルモードで遊んでみましょう(ストーリーモード)。 主人公はクイズに青春をかける熱血青年『究児』君。 必殺技は手から稲妻を発しながら解答するというもの。それは意味があるのか? ライバルキャラもまわしげりとかローズトルネードとか クイズをやりたいのか格闘技をやりたいのかいまいち分からない技が目白押しですが、 ふふふ、わたしゃそういうノリ、嫌いじゃないよ。 で、そんな彼は優勝賞金100億円のかかったクイズ大会に出場することになります。 内容はウルトラクイズのようにチェックポイントで参加者をふるい落としながら世界を巡っていくというもの。 ただし負けると命を落とすような罰ゲームが。 そして主人公を狙う『悪の組織』のメンバーがクイズに紛れ込んでいることもわかります。これは気合を入れねば。 最初は5問連続の○×クイズ。 ウルトラクイズでもおなじみのもので一度間違えたら「はいそれまでよ」。 たった5問とはいえ誤答即ゲームオーバーのこの形式は間違いなくこのゲーム最大の難関。 理由は後述しますが、これが最初のチェックポイント以外で出たらおそらくクソゲー判定してたと思われます。 そこをクリアすると4択クイズ、または特殊クイズ(間違い探し、記憶、計算など)を何度も繰り返し、 各チェックポイントをクリアして優勝を目指します。 ただ、ここで問題なのが「ミニゲームをクリアしたら回答権を得られる」というもの。 車輪をまわす、宝探し、チキンレースなど、非常にチープなミニゲームがいくつもあるのですが、 NPCに勝たない限りいつまでも自分に回答権が回ってこないという仕組み。 逆に簡単に勝てるゲームに関しては、延々と自分が答え続けられるということになります。 輪をかけてひどいのがミニゲームの説明不足、練習不可能という事実。 シナリオで初めてミニゲームに挑むときは説明だけを聞いただけでぶっつけ本番に挑む必要があり、 さらに説明がヘタクソなこともあって、全然やり方がわからない・感覚がつかめない自分(プレイヤー)の横で、 すいすいとクリアしていくNPCに回答権を奪われ続けるという悲惨な状況に陥いることもあります。 実際自分もジャングルの丸太川渡りでやり方がわからず、一度も問題に答えられないまま敗北。 この 理不尽 野郎っ!! 自分はこんなくだらないミニゲームのためにこのゲームを買ったんじゃないと心の底で怨嗟の声を発するのであります。 一応、一度ストーリーで体験したミニゲームは「オマケ」モードで練習できるようになるという救いはあるため、 とりあえずそこで練習してからリトライ・・・って、無い! コンティニューが無い! つまり一度負けると最初の○×クイズから全てやり直し。明らかに難易度のあげ方間違ってます。 てかこれで難易度が上がったしまった調整として、前述の「答えが分かってしまうような選択肢」にしたのであれば、 クイズがメインのゲームなのにクイズをないがしろにしてるとしか言いようがありません。 そんなゲームやってられるかとDSを叩きつけようかと思いましたが(DS本体に罪はありません)、 せっかく買ったゲーム、ここで短気を起こしても仕方ないと思い、また始めから頑張ることにします。 (シナリオはスキップできるのが救いですが、途中のクイズのチェックポイントはスキップできません) 丸太については練習することでNPCに楽勝できるようになり、 相手に一度も答えさせないままチェックポイントをクリアします。(それもどうかと) その後も質の良い問題とくだらないミニゲームをクリアして行き、舞台は決勝手前の雪山に。 そこではプレイヤー・NPCともに2人のキャラを、足元に出来る氷の割れ目に落ちないように操作するというゲーム。 ミニゲーム開始前の説明によると、 ・制限時間までに2人とも落ちてしまったチームは負け ・制限時間終了時に生き残ったキャラがいる場合は、その人数が多いほうが勝ち で、制限時間終了時に同じ人数残っている場合はその「移動距離により勝敗を決める」ということだそうです。 じゃあとりあえずたくさん動かしておけば有利になるだろうと思いつつプレイ。 相変わらず一発勝負のためなかなか感覚がつかめず割れ目に落下、なかなか回答権を得られず。 なんとか自分もNPCもあと一度回答権を得て答えれば勝利に必要なポイントに届くという状態にもっていきました。 慣れてない自分は二人同時に生き残らせるのは難しいと判断して、 とりあえず一人だけを生き残らせることに専念します。 結果的に自分も相手も1人落ち1対1の状況になったため、たくさん動かしてた自分達の勝利・・・ ナレーター「人数が同じなので、移動距離の少なかったNPCチームの勝利」 この 説明不足 野郎っ!! ※ゲームオーバー さすがにDSを投げつけました。やわらかい枕の上に。 なぜそういう重要な情報をきちんと開始前のルール説明に書かないのか! 「移動距離で勝敗が決まる」とだけ書かれていれば、誰だってたくさん動いた方が勝ちと思うに決まってる。 なるほどこれが心理作戦というヤツか。ああ、汚いねえ『悪の組織』ってのは! いくつもゲームを作ってきた自分としては怒りを禁じ得ませんが、とにかく我慢してコンティニュー。 だんだん自分はクイズをやってるのかミニゲーム集をやってるのかわからなくなってきましたが、 なんとか気を落ち着けて雪山のチェックポイントをクリア。 普通にクイズで答えられる決勝は楽勝し、投げやりなエンディングを見て終了。 さて、ここで1人目の『究児』をクリアすると別のキャラを選択できるようになります。 そこで新たなストーリーを楽しめる・・・のですが、 細部が変わってるだけで基本的なストーリーやチェックポイントは変わりません。 要はまたほとんど同じことを繰り返すだけ。 この 手抜き 野郎っ!! しかも真のエンディングを見るまでに操るキャラは4キャラ。 同じようなストーリーを4周も見せられれば最初に持っていた好印象も薄まるもの。 さらにミニゲームのせいでゲームオーバーとなり何度も同じチェックポイントをやらされているうちに、 最初は「この一昔前の少年漫画にありそうな暑苦しさがいいね」と思っていた自分の心が、 いつのまにか「やろう、ぶっころしてやる」(※)に。 そしてリトライ後、最初にして最難関の○×にて 「古池や 岩にしみいる 蝉の声」と詠んだのは松尾芭蕉である。 という問題。 「正しくは『閑かさや』のはずだけど、制作者が間違えて文字を入力したのかな」 と考え、そこの間違えは考えないことにして○に突っ込むと、 解説「『閑かさや 岩にしみいる 蝉の声』なので×」→ゲームオーバー この インチキ 野郎っ!! (○×の問題で「■■は△△である」の■■の部分に間違いを作るのは混乱を招くので反則) 結局○×5問の突破率が5割いくかどうかというところなので、もしこんなコンティニューのないゲームで ○×が最初のステージ以外に出てきてたらゲームソフトのROMをドブ川にぶち込んでいたかもしれません。 なんとか○×をクリアしてもミニゲームで回答権を得られず負けたり、 間違い探しや記憶クイズで負けたりすることで最初からやり直し。 負けるなら普通のクイズで負けたいというという思いも虚しく、何度もチェックポイントをリトライ。 ようやく4周目もクリアして、前3周と全く代わり映えの無いスタッフロールを見終わると、 『悪の組織』のリーダーである『悪の大王』との対決が出来る『大王モード』が追加されます。 同じようなかったるいシナリオを4周もさせられてやっと対決できる相手! お前を倒して クイズを10問連続で正解するだけというあっさりした内容ですが、うまく一発でクリア。 やった!これでこんどこそ素晴らしいエンディングが・・・。 大王「こ、この・・・」 『このクイズ野郎っ!!TM』 ←タイトルロゴをそのまま表示。そのため「TM」という文字が見えてる。 大王「がくっ」 (終了) ・・・ この クズ 野郎っ!! |